
ぎっくり腰になると症状も強くとても辛いですよね。
人によっては歩くこともできず、日常生活にも支障をきたします。
そんなときは早く改善しようと人によっていろいろなことをします。
ただ場合によっては症状を長引かせたり、さらに悪化させてしまう方も中にはいます。
そのため今回はぎっくり腰の時に避けたほうが良いことをまとめてみます。
ぎっくり腰とは?
そもそもぎっくり腰とはなんなのかというと、ふとした瞬間にギクリと痛めるからぎっくり腰というわけで、あくまで症状名や総称のことを指します。
その病態は筋肉の損傷であったり、関節の損傷、炎症症状など様々な要因が考えられます。
原因としては脊柱の不安定性や可動性の低下、バランスが崩れていることなどが考えられます。
ぎっくり腰の時にやってはいけないこと
様々な病態が考えられますが、総じて避けたほうがよいことをお伝えします。
1、うつ伏せでの過剰なマッサージ
ぎっくり腰をした場合は病態にかかわらず、痛みを避けるために体は緊張し逃避行動をします。
筋肉は過剰に緊張しているため、うつ伏せも困難な方がほとんどです。
ですが、マッサージを受ければ良くなるだろうと、無理をして受ける方もいるのではないでしょうか?
しかし、ぎっくり腰の方のうつ伏せの状態は腰椎(脊柱)が不安定な状態であり、そこに筋肉の緊張(損傷)も伴います。
その状態で強くマッサージを受けることで余計に不安定性が増したり、筋肉が緊張を強めることがあります。
そうするとさらに症状が強くなったり、さらに問題が増えることがあります。
実際にうつ伏せでマッサージを受けたら立てなくなったとか、さらに痺れまで出るようになったと仰って当院に来られる方も中にはいます。
2、患部に熱を加える
痛みが出たら患部を温めれば良いと思っている方がまだまだ多いと感じます。
確かに全体の体温を保温することは大事なのですが、患部にホットパックやカイロを当てたり、いつもより長くお風呂に入ることは避けたほうが良いです。
患部には炎症症状が必ず伴います。
炎症の5大徴候というのがありまして、①発赤 ②腫脹 ③熱感 ④疼痛 ⑤機能障害(動けないなど)が挙げられます。
このうち①~③までは熱に由来します。④⑤もその結果起きてくることです。
人間は主にタンパク質で作られ、筋肉や内蔵、神経や血管、骨もタンパク質で作られています。
そのタンパク質は過剰な熱に弱いのです。
なので過剰に熱を加えすぎると症状が悪化したり、タンパク質変性が起きて筋肉や骨が劣化して痛みが長引いたり、慢性化してしまいます。
3、過剰な安静
ぎっくり腰を起こすと痛くて動けないので寝て安静にされる方も多いと思います。
しかし、何日も寝てばかりいると筋力は衰え、関節は潤滑を失って固まり、逆に症状を長引かせてしまうことがあります。
最近ではぎっくり腰は1日の安静でその後は動ける範囲で動いたほうが改善は早いとされています。
ぎっくり腰の対処法は?
もし、ぎっくり腰になってしまった場合はどのように対処をすれば良いのかというと、
①炎症を抑えるためにまずは徹底的に患部をアイシングする。
②寝てばかりではなく、姿勢のいい状態で体を起こしておき、動ける範囲でゆっくりと動いていく。
この2点を行うだけでも早ければ3日ほどでだいぶ緩和されると思います。
当院に来られる方にもまずはこのように指導させていただきます。
また、そもそも脊柱の不安定性やアンバランスなどの姿勢が問題なので、施術により正しい姿勢やバランスを整えるのとともに、自宅での姿勢改善の体操などもあわせて行ってもらいます。
そうすることでよほどの問題がない限りは早く改善されていきます。
もし、ぎっくり腰になってお困りであればご相談ください。
ぜひお力になれればと思います。